胸が苦しい、締めつけられる、息苦しい。
そんな症状があるのに、
- 心電図は異常なし
- 心エコーも問題なし
- 冠動脈CTでも「きれい」と言われた
それでも症状が続いて、
不安を感じていませんか?
このような症状で悩んでいる方は、
決して少なくありません。
実はその胸の症状が、
「見えない心臓の病気」が関係している可能性があります。
「異常なし」でも症状が出る理由があります
心臓の血管(冠動脈)というと、
一般的には太い冠動脈の動脈硬化をイメージされると思います。
しかし、心臓には、
- 一時的に縮みやすい血管(攣縮)
- 非常に細い血管(微小循環)
があり、
これらの“働き”に異常があると、
血管が詰まっていなくても症状が出ます。
注目されている2つの病気
■ 冠攣縮性狭心症(CSA)
血管が一時的に強く縮むことで、
心臓に十分な血液が届かなくなる病気です。
夜間や早朝、安静時に症状が出やすく、
検査のタイミングによっては見逃されることがあります。
■ 冠微小循環障害(CMD)
太い血管ではなく、
非常に細い血管の血流調整がうまくいかない状態です。
このCMDが原因で起こる胸の症状を、「微小血管狭心症」と呼びます。
これらは「軽い病気」ではありません
以前は軽く考えられがちでしたが、
現在のガイドラインでは、
- 心筋梗塞
- 致死性不整脈
- 心不全
- 突然死(特に、冠攣縮性狭心症/CSA)など
との関連があることが示されています。
でも同時に、
正しく診断し、適切に治療すれば、リスクは下げられる
ことも分かっています。
なぜ通常の検査では分からないのか
心電図やCT、エコーは、
血管の「形」を見る検査です。
一方、CSAやCMDは、
血管の「働き(機能)」の異常です。
そのため、
- 血流が十分に増えるか
- 血管が過剰に縮まないか
といった点を、
直接評価する検査が必要になります。
当院が大切にしていること
東京日暮里たんのハートクリニックでは、
- 症状を「気のせい」で終わらせない
- 見えない異常を丁寧に評価する
- ガイドラインに基づいて診断・治療につなげる
ことを大切にしています。
次回のブログでは、「なぜ心臓カテーテル検査が重要なのか」を
もう少し詳しくお話しします。
▶ 詳しく知りたい方へ
CSA・CMDについて患者さん向けに分かりやすくまとめた当院オリジナルのパンフレットもご用意しています。(※院内配布)
本記事は、虚血や微小循環の異常が心不全に関与する可能性についても理解を深める内容です。
参考:European Society of Cardiology, Japanese Circulation Societyのガイドライン
東京日暮里たんのハートクリニック
院長 丹野 巡














