心臓ペースメーカー治療とは
心臓ペースメーカーは、脈が遅くなりすぎたり、途切れたりする不整脈を補うために、電気刺激で心臓の拍動を整える医療機器です。心臓ペースメーカー治療は、心臓ペースメーカーを胸の皮下に小型の装置を植え込み、そこから電線(リード)を通して心臓へ刺激を送ることで、不整脈を改善させる治療です。特に高齢の方で「めまい」「ふらつき」「失神」「息切れ」などの症状がある場合、脈の異常が原因かもしれません。心臓ペースメーカー治療によって、日常生活を安心して送ることが可能になります。
心臓ペースメーカーを行う
対象疾患
- 洞不全症候群
- 高度・完全房室ブロック
- 徐脈性心房細動
など
心臓ペースメーカー植え込み術/
交換術の具体的な治療方法
治療は局所麻酔で行います。鎖骨の下あたりの皮膚を小さく切開し、ペースメーカーを植え込むポケットを作成します。鎖骨下静脈から、リードを1本または2本挿入し、右心室または右心室と右心房のペースメーカーが効果的に使用できる部位を探したうえで、固定します。最後に、ペースメーカー本体とリードを接続し、ポケットに挿入し、固定します。止血ならびに創部処置し、閉創して、手術は終了になります。ペースメーカーの寿命は約10年程度であり、バッテリーが消耗した際には「交換術」が必要になります。交換術は、比較的短時間で行える手術で、通常は本体のみの入れ替えとなります。
当院心不全センターの
心臓ペースメーカー植え込み術/
交換術の特色
- 病診連携による安全な入院治療:入院が必要な症例は、連携病院と協力して対応します。
- 在宅・外来と組み合わせた柔軟な治療体制:入院が困難な高齢者や施設入所者に対しては、当院ハートチームで協議し、必要に応じて在宅診療と組み合わせた治療を行っています。
- 植え込み後も継続サポート:定期的なチェック、外来フォロー、在宅訪問を通じて、安心の長期管理を実現します。

